「あら、あら、あらら」あっちやんのママがカゼをひいて寝込
んだら、いつもきれいな台所が、それはそれは、もう、大変な
ことになっています。
フライパンは、おこげがついたままで使いぱっなし、おなべの蓋は行方不明、ごはんのジャーは、あけっぱっなし、
まな板のうえは野菜がのりぱっなし、洗い場は使った食器
でいっぱいです。
おまけにごみ入れは山もりで、虫がプンプーンど飛んで
います。
「あ〜 もういやだ〜」
フライパンがパンパンどおこりました。となりのおなべ
も顔を赤くして、ぐつぐつどおこりました。
ごはんのジャ一もホカホカおこりました。
それを聞いていた包丁が言いました。
「おれたちは、今まで一生懸命働いてきたのにこの扱いはどうだ!こんなに使いばっなし散らかしばなっしにするなら、台所を使えないようにしてやろうじやないか」
「そうだ!そうだ!こうなったら、みんなでストライキだ!」
まな板が賛成いすると、台所のみんなも、大賛成です。
まずは交通標識をマネして、フライパンはたすき掛けで
通行止め、おなべは白はちまきで進入禁止をつくりました。
仕上げにまな板が体を台所の入り口にしっかり押しつけ
て、開かなくしてしまいました。
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